5Gなのに なぜ遅い?
「アンテナは5Gなのに通信速度が上がらない…」その原因は、接続している5G回線の種類にあるかもしれません。5Gには「F1サーキット」のような超高速回線から、「一般道」のような広域回線まで、全く異なる3つのタイプが存在します。
5Gの3つの顔
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🏎️
ミリ波 超高速・局所的
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🛣️
Sub6 高速・バランス型
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🚗
転用5G 4G並み・広範囲
5G回線の3分類:「道路」で理解する
電波の周波数帯によって、スピードや届きやすさが劇的に変わります。
1. ミリ波 (28GHz帯)
イメージ:F1サーキット
「真の5G」とも呼ばれる帯域。爆発的な速度が出ますが、障害物に極端に弱いです。
- ✓ 下り最大数Gbpsの超高速
- ⚠️ 壁や雨に弱い(直進性が強い)
- 📍 スタジアム・イベント会場限定
2. Sub6 (6GHz未満)
イメージ:高速道路
速度とエリアのバランスが良い主力回線。4Gよりも確実に速い体験が可能です。
- ✓ 4Gより高速・広範囲
- ⚠️ 衛星通信との干渉調整が必要
- 📍 都市部を中心とした面展開
3. 転用5G (NR化)
イメージ:舗装し直した一般道
既存の4G設備を流用。「5G表示」エリアを広げる役割ですが、速度は4Gと変わりません。
- ✓ エリアが非常に広い
- ⚠️ 速度は4Gと同等
- 📍 郊外・地方を含む広範囲
特性のトレードオフ
3つの回線タイプは、それぞれ「通信速度」「エリアの広さ(つながりやすさ)」「障害物への強さ」において明確な強みと弱みを持っています。
右のレーダーチャートは、それぞれの回線が得意とする分野を視覚化したものです。
ミリ波は速度に特化している一方、
転用5Gは安定性と広さに特化していることがわかります。
💡 ポイント:
「5Gなのに遅い」と感じる時は、あなたのスマホが「転用5G」をつかんでいる可能性が高いです。逆に、スタジアムで爆速なのは「ミリ波」のおかげです。
速度とエリアのバランス比較
※スコアは概念的な相対値であり、実測値は環境により異なります。
もう一つの壁:NSAとSA
電波の種類だけでなく、裏側の「設備(コアネットワーク)」にも新旧の違いがあります。
NSA (Non-Standalone)
5Gの電波を使いつつ、制御信号やコア設備は4Gを借用する方式。高速通信は可能ですが、5G本来の「超低遅延」性能は発揮しきれません。
SA (Standalone)
基地局からコア設備まで全て5G専用で構成。 「超低遅延」「多数同時接続」が可能になり、自動運転や遠隔医療などへの活用が期待される「本物の5G」です。
私たちが意識すべきことは?
普段使い(SNSやWeb閲覧)では、エリアの広い「転用5G」やバランスの良い「Sub6」で十分快適です。 しかし、もしあなたがイベント会場で快適に通信したい、あるいは重いデータを瞬時に扱いたいなら、 「端末がミリ波に対応しているか」や「キャリアのSub6エリア充実度」を確認することが重要です。
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